
アルバム:I Love You,答えてくれ リリース:2007年
歌詞の訳
(1番)
なにか見返りを求めて、君を愛しているわけじゃない。
なにか見返りを求めて、君に時間を使っているわけじゃない。
君の過去に嫌なことがあったのかもしれないが、それがトラウマになり
自己保身に陥って欲しくない。この世界はいいところがひとつも無いなどと言わないで欲しい。
ただただ君を愛したいだけなんだ。
(サビ)
私が 「愛してる」 と言ったら、 「私も」 と返してくれるだけでいい。
(2番)
損益を考えながら、君を愛しているわけじゃない。
惚れるほうが不利で、惚れられるほうが得だなんて駆け引きを考える必要はなくて、ただ君のことを好きでいられることが自分にとって幸せなんだ。
自分はただ君を愛したいだけだから、深読みしたりしないで言葉通り素直に受け取って欲しい。
以降(サビ)
解説
この曲は王道のラブソングであると同時に、歳を取るにつれて忘れていってしまう、恋愛の純粋さを思い出させ、初心に返らせてくれる歌だ。
小中学生のときは、好きな人がいるだけで人生が充実していた。相手と付き合えなくとも、楽しかった。変にかっこつけてみたりはしたが、戦略的にアプローチを仕掛けたことなどなかったはずだ。
大人になるにつれて、
”こんなことをすれば相手は喜ぶだろう”
”どうやってアプローチして付き合おうか”
”この人の年収はいくらなんだろう?”
などと考えてからの行動をおこし、付き合うことによる自分のメリットは何があるのかなどと恋愛に対して深く考えるようになってしまう。
時には嫉妬をさせたり、相手との駆け引きを行なってしまう。
時には相手に振られ、相手を愛することの恐怖感を覚えてしまうこともある。
この歌では、愛する相手がいること、相手を好きでいられること、それだけで幸せなんじゃないのか?と聴き手に訴えかけている。
愛されることにフォーカスしがちになってしまうが、愛すること自体が幸せなのだと気づくことが出来る。
自分が相手に、「愛してる」と言ったとき、相手から「私も」と言ってもらえるたった2文字の言葉を貰えるだけで人は生きていけるのである。
この曲に合うお酒
この曲を聴きながらお酒を飲むなら、ショートカクテルのXYZがピッタリだ。
薬草やベリー系で香りづけされたジンに、オレンジピール風味の甘いコアントロー、少々のレモンリキッドが合わさるカクテル。
ジンの親しみやすいがほんのり癖のある香り。オレンジの皮の甘い香り。
ひとくち口に含めば、甘さだけを感じるのに時間がたつにつれて出てくるレモンのすっぱさ。度数は高いけれども飲みやすい。
複雑だけれど甘さをしっかりと感じるXYZは、この曲にピッタリだ。
今夜は少し酔っぱらい、シラフの時には恥ずかしくて口に出すことができない「愛してる」をたまには相手に言ってみよう。
